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発酵槽によるスタイルの違い

      2017/06/22

 

樽

 

ワインを発酵、熟成させるときの容器にはどの様なものがあるでしょうか。シャトー ヴァランドローの醸造所には多様なタンクが並びます。(左からコンクリートタンク、木樽、ステンレスタンク、コンクリートタンク、ステンレスタンク)

 

発酵や熟成に使用される発酵槽、樽やステンレスタンク等が使われますが、発酵容器の違いがワインの味わいの違いにも影響します。造り手がどの様なタイプのワインに仕上げたいのか、そのスタイルによって使用する容器が変わってきます。

 

《赤ワイン・白ワイン》

ステンレスタンク発酵槽の中では一番酸素を通さない嫌気的な環境なので、フレッシュでフルーティ、かっちりとしたシャープな印象です。タンクからの影響も殆どないので香りも味わいもよりシンプルな仕上がりです。

 

樽2

シャトー アンジェリュスのステンレスタンクです。タンクが台形になっている理由は、醸しの際に炭酸ガスで浮き上がってきた果皮(果帽)を管理しやすいようにだそうです。

 

 

樽5

2階から撮影したシャトー ムートンのステンレスタンク。温度も状態もコンピューターで管理されています。

 

 

 

《主に赤ワイン》

木製タンク木の影響を多少受けますが、容量が大きいのでそれほど顕著には表れないです。好気的で柔らかい印象です。

 

樽3

シャトー ムートンの3mもの巨大な木製タンクです。

 

 

樽4

発酵槽が目視できるよう縦に一直線にガラス張りになっています。

 

 

 

コンクリートタンク珪酸カルシウムが微量溶け出しますが、さほどワインは影響を受けません。耐熱性がありステンレスタンクよりも高い温度をキープできるので、香りを閉じ込めます。ニュートラルでどっしりとしている印象です。辛口の白ワインにも用いられたりします。

 

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バレンシアのボッテガ ロスフライレスのコンクリートタンクです。

 

 

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こちらは先ほどのタンクの上部です。中央に佇んでいるのは、女性醸造家のマリア。このスペースでぶどうを踏んで、投入口から容器に足で落とします。

 

 

アンフォラ素焼きの陶器でできたもので大きさもまちまちです。土に埋めたり、そのままカーブで使用したりします。蓋をした場合、非常に嫌気的になります。自然派の造り手が使うことが多いので、ジョージアのオレンジ(白)ワイン等、味わいもユニークでミステリアスなワインである傾向があります。

 

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マドリードのセルべロスのアンフォラです。2m以上の大きさです。

 

 

《赤ワイン・白ワイン》

大樽500ℓと大容量で木の影響が少なく樽のニュアンスは抑え気味です。古樽だと殆どありませんが、好気的な環境です。

 

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スロヴェニアのJamsek社が1887年の創業以来使い続けている大樽です。

 

 

 

小樽…200~230ℓと樽の接触面が広いので木の影響が大きく樽感が顕著に表れる。新樽だとより樽の効果は絶大。小樽の新樽だとよほど果実が完熟して品質の良いものでないと樽感が厚ぼったくなってしまいます。ブルゴーニュの高級白ワインや赤ワインに使用されます。

 

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ブルゴーニュの名門ドメーヌ クロードデュガのカーヴです。

 

 

樽を用いる目的は、樽材由来の風味成分(渋味成分のタンニンやバター、バニラ、ナッツ、コーヒー、スモーク香)の付与とステンレスタンクと比べて気密性が低いのでワインに微量の酸素を供給する事ができます。酸素によってワインは好気的な環境となり色素や味わいが濃く安定した状態になります。樽を使用したワインはより複雑味があり長期熟成タイプが多いですが、アメリカやチリなどの新世界の安価なワインには早飲みタイプでもオークチップやティーパックなどが使われています。

 

 

 
 

 

さてここからは、私がお勧めしたいスロヴェニアのオレンジワインのご紹介です。ウェブショップの一般小売以外に飲食店や酒販店などの業務店向けにも対応しています。お気軽にお問い合わせ下さい。info@365wine.co.jp 担当:大野

 

 

 

クラルニツァは全世界で作付け面積が3haしかない極めて希少な品種です。濃いゴールドカラーからはアカシア、アプリコット、黄桃、黄りんご、オレンジピールなどのフルーツバスケット。ドライな中にもはちみつと檜と干草の香りが複雑に漂います。暖かさと熟したタンニン、揮発酸が程よく全体を引き締めます。アフターにはリッチな厚みが長く続きます。まさに旨味の宝庫。もつ煮込、土手煮、サバの味噌煮とどうぞ。

《クラルニツァ2013》
品種:クラルニツァ
産地:スロヴェニア
タイプ:辛口白ワイン(オレンジワイン)
価格:5,500円

 

 

麦色のワインからは、白桃、黄桃、プラム、カリン、洋梨、はちみつ香の華やかな香りが感じられます。果実の甘味が溶け合い、ボディは厚みがありフルーティです。豊かなミネラル感、若くグラッシーな風味、アフターの微かな苦味が心地好い余韻として残ります。春巻き、酢豚、回鍋肉などの中華料理。ナンプラーやパクチーを使ったベトナム料理やタイ料理がおすすめです。山椒もよく合います。

《マルバジア2015》
品種:マルバジア
産地:スロヴェニア
タイプ:辛口白ワイン
価格:2,800円

 

濃いサーモンピンクカラー、繊細な小花、カリンの香りが漂います。滑らかな酸、フルーティーで厚みがあります。心地好い苦みと旨味をアフターに残します。白身魚のムニエル、味噌漬け、西京焼きなどと如何でしょうか。

《シビピノ2012》
品種:ピノグリ
産地:スロヴェニア
タイプ:辛口白(オレンジワイン)
価格:3,600円

 

 

ゴールドカラーからは華やかな木なりの果実とはちみつが香ります。柔らかな酸と程よい酢酸エチル、溶け合った甘味がバランス良くまとまっています。4種類の果実がもたらす複雑味のあるワインです。シーフード、チキンのオリーブオイルソテー、オリーブ、ドライオレガノ、ジビエのグリル、ブルーチーズ&ハニーなどとどうぞ。

《ルイーザ2011》
品種:レブラ、シャルドネ、ソーヴィニョネーズ、ソーヴィニョンブラン
産地:スロヴェニア
タイプ:辛口白(オレンジワイン)
価格:4,500円

 

 

ハーブや柑橘類の香り、白ワインでは珍しいホワイトペッパーのスパイシー香に驚かされます。ひらくと華やかなアカシアの香りが広がります。豊富なミネラルと透明感のある酸が、すっきりとまとまりを見せた上質な白ワインです。ホワイトペッパーをきかせた肉魚料理(スパイシーな唐揚げ、ポークやシーフードのソテー)、豚肉の生姜焼き、柚子胡椒、刺身、寿司などとよく合います。

《ゼレン2015》
品種:ゼレン
産地:スロヴェニア
タイプ:辛口白ワイン
価格:2,980円

 

 

 

只今、期間限定でお得なスロヴェニアワインのお試しセットもご用意しています。20セットのご用意です。この機会に是非ご利用下さい。

 

スロヴェニア赤3本セット(カベルネソーヴィニョン、メルロー、バルベーラ)

13,100円→10,900円

 

 

 

 

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